伝えたかったもの

ずっと私の中にあった想いを、その時は勇気を出して言えたのだ。

それは感謝もあったし、ここまでの軌跡を振り返る想いでもあった。

その方には私などが安易に話しかけられるものではないから、このチャンスに話しかけることが出来てとても嬉しかったし、今しかないと思い切って話す事が出来た。しかも淀みなくうまく話せている!聞いてくれている!

なのに…

それなのに…!!

話しているその途中で、何と目が覚めたのだ。まさに想いの頂点を打ち明けるところでだ。

「いや、ちょっとまだ喋ってるんだけど…」

目が覚めた瞬間私が私に言った言葉だ。

その言葉に反論できる者はいない。

ではその続きを…

いやもとい最初からその想いを、この現実世界で夢の通り言えばよいではないか、

と思うけれど、

そんな夢みたいなことが出来るわけがない。

それが出来たらそもそもこんな夢は見ないのだろう。

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